AI議事録サービスの選び方:録音・要約・話者分離・共同編集を比較

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AI議事録サービスは、録音・文字起こし・要約を一体で提供するものが多い一方、録音方法、話者分離、共有権限、対応言語、データ管理の条件には違いがあります。導入時は「要約の見栄え」だけでなく、自社の会議形式と情報管理要件に照らして比較することが重要です。

特に無料プランは、月間の文字起こし時間だけでは実用性を判断できません。1会議あたりの上限、要約回数、保存容量、エクスポート、共同編集、外部連携の制限まで確認する必要があります。

本記事では、Notta、Otter.ai、Fireflies.ai、tl;dvを中心に、録音・要約・話者分離・共同編集を比較する8つの軸と、用途別の選び方を整理します。料金や仕様は変更されるため、契約前には各社の最新の公式情報を確認してください。

この記事の要点
  • 録音方式は会議ボット、ブラウザ拡張、デスクトップ録音、対面録音、ファイルアップロードなどで異なり、参加者への見え方や社内規程との相性にも影響する。
  • 無料プランは月間利用時間に加え、1回あたりの上限、要約回数、保存・出力・連携の制限を確認する。Nottaの無料枠は月120分でも、1回の文字起こしは3分までとされる。
  • 話者分離が必要な商談・採用・意思決定会議では、話者ラベルの修正、タイムスタンプ、検索、専門用語への対応を試用で確認する。
  • 共同編集では、共有リンクの有無だけでなく、閲覧・編集権限、外部共有、ワークスペース、監査ログ、SSO/SCIMを分けて確認する。
  • セキュリティは認証・準拠表記だけで判断せず、暗号化、データ利用方針、保管地域、削除・保持設定、DPA、録音同意の運用を含めて評価する。
先に結論

結論:会議の種類と管理要件から候補を絞り、実会議で試す

AI議事録サービスに一律の最適解はありません。個人利用なら録音・書き出し・月間利用量、チーム利用なら共有権限と保存条件、営業や採用なら話者分離・検索・連携、機密会議ならデータ管理と管理者機能を優先して候補を絞るのが合理的です。

要約や文字起こしの品質は、音質、発話の重なり、固有名詞、専門用語、言語混在によって変わります。2週間程度の試用で、自社の実際の会議を使い、文字起こし・要約・共有運用を人が確認してから導入を判断してください。

AI議事録サービスは、まず「何を記録し、誰が使うか」で選ぶ

AI議事録サービスは、録音、文字起こし、話者分離、要約、共有・共同編集、検索、業務ツール連携を組み合わせたサービスです。一見すると似た機能に見えても、録音方式や権限管理、対応言語、データの扱いには差があります。

導入目的は、会議後の記録作成時間を減らすことだけではありません。決定事項とToDoを残す、商談や面接の内容を横断検索する、監査や引き継ぎに備えるといった目的によって、重視すべき機能は変わります。

AI要約は原文テキストや録音の代替ではありません。重要な意思決定、対外説明、契約に関わる内容は、要約だけで判断せず、原文や録音と照合する運用が必要です。録音・文字起こし・共有を行う際は、参加者への通知、就業規則、顧客との取り決め、会議ツールの設定、関係法令との整合も事前に確認してください。

比較前に押さえたい8つの比較軸

AI議事録サービスは、次の8軸で整理すると比較しやすくなります。

  • 録音:会議ボット参加、ブラウザ拡張、デスクトップアプリ、モバイル録音、対面会議、音声・動画ファイルのアップロードに対応するか。
  • 文字起こし・話者分離:リアルタイム表示、話者ラベル、話者名の修正、タイムスタンプ、単語登録、検索、テキスト出力に対応するか。
  • 要約:決定事項、アクションアイテム、章立て、テンプレート、質問応答、要約の編集・再生成、出力言語を確認する。
  • 共同編集:コメント、ハイライト、共有リンク、閲覧・編集権限、チーム用ワークスペース、監査ログの有無を見る。
  • 無料枠:月間分数だけでなく、1回あたりの上限、要約回数、保存容量・保存期間、エクスポート、連携の制限を確認する。
  • 対応言語:日本語での文字起こし可否に加え、自動言語検出、翻訳、二言語表示、要約の出力言語を区別する。
  • セキュリティ:認証・準拠表記、暗号化、データ保管先、AI学習へのデータ利用方針、SSO、アクセス制御、削除設定を確認する。
  • 連携:Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Slack、CRMなどとの連携と、既存ツールとの重複を確認する。

例えば、要約だけを共有する会議では話者分離の優先度が下がる場合があります。一方、顧客商談、採用面接、意思決定会議では、「誰が何を発言したか」を確認できる話者ラベルやタイムスタンプが重要になります。

主要AI議事録サービスの比較

日本語利用を想定し、Notta、Otter.ai、Fireflies.ai、tl;dvの公式情報で確認できる主な仕様を整理します。料金、無料枠、連携、対応言語、管理機能は変更されるため、契約時には最新の公式ページを確認してください。

サービス 主な無料枠の情報 話者分離・要約 会議連携 言語・管理面の確認ポイント
Notta 無料プランは月120分、1回の文字起こしは3分まで 話者識別に対応 Zoom/Google Meet/Microsoft Teams/Webex 日本語を含む多言語対応を案内。SOC 2 Type II、ISO 27001、GDPR、通信時TLS 1.2、保存時AES-256を公式に掲げる
Otter.ai Basicは月300分 話者識別に対応 Zoom/Microsoft Teams/Google Meet 文字起こし対応言語は英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、日本語、中国語(簡体字)の6言語と案内
Fireflies.ai 無料枠はストレージ400分/チーム、AIクレジットなどに制限 話者識別機能を案内 Zoom/Google Meet/Microsoft Teamsなど 100以上の言語での文字起こしを公式に案内。無料枠のAI機能や保存条件は契約前に再確認する
tl;dv 無料枠では録画・文字起こし・AIノートに制約 話者分離機能を案内 Zoom/Google Meet/Microsoft Teams/Slack SOC 2 Type II、GDPR、データ保管地域に関する情報を公式に案内。無料枠の詳細は料金ページで確認する

すでにZoom、Google Workspace、Microsoft 365を契約している組織は、それぞれに備わる記録・AI機能も比較対象に含めるとよいでしょう。追加サービスの契約なしで要件を満たせる場合があります。

認証や準拠の表記を横並びにして、安全性の順位を付けることは適切ではありません。認証の対象範囲、契約プラン、利用地域、顧客側の設定・運用によって、実際のリスクと導入可否は変わります。

無料プランは「月間分数」だけで判断しない

無料プランを比較するときは、次の順番で確認します。

  1. 月間の合計利用時間
  2. 1回の録音・文字起こしあたりの上限
  3. 保存容量と保存期間
  4. AI要約の利用回数やクレジット条件
  5. 音声・動画ファイルのアップロード可否
  6. 文字起こし・要約・録画のエクスポート可否
  7. 会議ボットを使わない録音の可否
  8. 共同編集、外部共有、外部ツール連携の制限

Nottaの無料プランは月120分とされる一方、1回の文字起こしは3分までです。このため、60分の会議を継続して記録する用途には適さない可能性があります。月間の総量と1回あたりの制限は、必ずセットで確認してください。

Otter.aiのBasicは月300分です。会議本数と平均時間から必要量を試算すると、無料枠の適合を判断しやすくなります。たとえば、週5回・各45分なら月約900分、月20回・各30分なら600分です。いずれも月300分を上回ります。

Fireflies.aiやtl;dvも、録音や文字起こしが無料で可能かだけでは判断できません。AIクレジット、ストレージ、録画のダウンロード、共有・連携の条件によって、日常運用で使える範囲は変わります。

用途別の選び方

個人の会議メモ

対面録音、ファイル取り込み、モバイル対応、月間利用分数、テキストの書き出しやすさを優先します。共同編集やCRM連携が不要なら、初期段階で上位プランを契約する必要はありません。

小規模チームでの共有

共有範囲、コメント、要約テンプレート、保存容量、メンバー追加時の課金単位を確認します。会議参加者全員にアカウントが必要か、外部共有をどこまで制御できるかも運用コストに関わります。

営業・採用・カスタマーサクセス

話者分離、会議記録の横断検索、CRM連携、要約テンプレート、録画共有を優先します。ただし、外部の商談相手や候補者が会議ボットの参加に抵抗感を持つこともあります。事前の説明と、ボットを使わない記録方法の有無を確認してください。

機密性の高い会議

データ保管地域、暗号化、AI学習へのデータ利用方針、SSO、権限管理、監査ログ、削除・保持設定、DPAを確認します。公開されている認証・準拠情報は比較材料ですが、自社の利用可否はセキュリティ部門や法務部門と確認して判断する必要があります。

多言語会議

文字起こし可能な言語、リアルタイム翻訳、二言語文字起こし、自動言語検出、固有名詞の扱いを確認します。対応言語数が多くても、日本語の固有名詞、社内略語、アクセント、発話の重なりまで適切に認識できるとは限りません。実際の会議音声で検証してください。

導入前は2週間の試用で運用まで確認する

候補を2〜3サービスに絞ったら、実際の会議を使って試用します。機能の有無だけでなく、会議前から会議後までの運用が成立するかを確認することが大切です。

  • 同じ会議を候補サービスで記録し、話者分離、専門用語、数字、固有名詞、発話の重なりを比較する。
  • 要約に含まれる決定事項、担当者、期限が、実際の発言と一致するかを人が確認する。
  • 録音開始時の通知、会議ボットの表示、外部ゲスト会議での利用可否、ホスト権限の要否を確認する。
  • 録画・録音が禁止された会議を、運用上どのように扱うかを決める。
  • 共有リンクの公開範囲、異動・退職時のアクセス停止、データ削除、ファイル出力、管理者ログ、SAML SSO/SCIMの必要性を確認する。
  • 月間会議時間、必要人数、保存期間、連携・管理機能を基準に、有料プランへ移行する条件を決める。

音声認識や要約の品質は、録音機器、マイク位置、オンライン会議の音声圧縮、話し方、専門用語、言語混在などに左右されます。機能表だけで優劣を決めず、自社の会議と情報管理ルールに適合するかを試用で判断してください。

導入・運用時の注意点
  • AI要約は原文や録音の代替ではない。意思決定、契約、対外説明に関わる内容は、人が原文と照合する。
  • 録音・文字起こし・共有の前に、参加者への通知、社内規程、顧客との取り決め、会議ツールの設定、関係法令を確認する。
  • SOC 2やISO 27001などの認証・準拠表記があっても、自社規程への適合を保証するものではない。保管地域、データ利用、削除、権限管理、契約条件まで確認する。
  • 無料枠や連携仕様は変更されやすい。公開情報を確認した後も、契約前に最新の料金・セキュリティ・ヘルプページを再確認する。
まとめ
  • 選定は録音、話者分離、要約、共同編集、無料枠、対応言語、セキュリティ、連携の8軸で行う。
  • 無料プランは月間分数だけでなく、1会議あたりの上限、保存、要約、出力、連携の制限を見る。
  • 話者分離や要約の品質は会議条件に左右されるため、固有名詞や発話の重なりを含む実会議で検証する。
  • 共同編集はURL共有の可否ではなく、権限、外部共有、監査、SSO/SCIM、異動・退職時の管理まで確認する。
  • 最終的には、会議の種類、情報管理、利用言語、既存ツール、月間利用量に合うサービスを選ぶ。
参考情報・出典
12件
  1. support.notta.aisupport.notta.ai
  2. tldv.iotldv.io
  3. fireflies.aifireflies.ai
  4. tldv.iotldv.io
  5. fireflies.aifireflies.ai
  6. otter.aiotter.ai
  7. tldv.iotldv.io
  8. fireflies.aifireflies.ai
  9. fireflies.aifireflies.ai
  10. guide.fireflies.aiguide.fireflies.ai
  11. tldv.iotldv.io
  12. fireflies.aifireflies.ai